2014年9月27日土曜日

8月の研修 「重度難病患者の理解のために」


 8月29日、住吉文化センターにて、NPO法人わの会 ヘルパーステーションあいあい主催、NPO法人在宅ケアを支えあう会 訪問看護ほっとステーション協力で、「重度難病患者の理解のために」の研修が行われました。

 最初、主催者側より挨拶がなされ、「難病ALS、新しいALSとは」をテーマに、林秀明元都立神経病院院長が医学的立場から講話され、その後、小倉典子訪問看護ほっとステーション所長が、「重度難病患者の緩和ケア」をテーマに、医療現場の体験を踏まえて、話をしてくださいました。

 また、事前に利用者のアンケートも発表や、感想、質疑応答もなされました。

 今回、ヘルパー、介護士のみならず、看護師、医療関係者、利用者のご家族、学生など多く参加され、活発なよき交流の場となりました。


 今回、参加者の感想をお知らせ致します。

【参加者からの感想】

①印象的な話はどんなところでしたか?

・今また、新しいALSの報告性が始まっている→呼吸器をつけないから、呼吸器をつけてその後の人生に前向きに進んでいくという林先生のお話を伺って、今日もKさんの入浴(訪問入浴を導入されてからずっと伺っています)をしてきたところですが、やはり私の勝手な話でも訪問のたび、いろいろ話しかけていくことは大切だと思いを改めて感じました。

・ALS患者が自分だけでいろいろなことを決めたり、感じたりするのはとてもつらいことであるから、孤立させない工夫が必要。ターミナルケア、呼吸器をつけるかつけないか、利用者さん・家族のアンケート結果が興味深かった。

・身体的に加わるALSの障害と社会的に加わるALSの障害。何もしないことも大切なケア

・皆様の経験談

・病気と共に生きていくということ。発症前に戻ることは不可能であるが、それに近づけようとすることは、いくらでも可能であるというお話の部分。特に、ALSにおいての気管切開には、そこに至るまでの、また、これからも続く心の葛藤は、計り知れないものがあると感じました。

②さらに深めたいと思えたテーマはありますか?

・専門的なリハビリテーションは、お互いのコミュニケーション能力が高くなくても行えるケアだと思う。体を柔らかく保つことが出来るし、痛くないか、気持ちが良いかどうかなどは、「YES」「NO」だけで伝わりやすく、精神的にも癒されるケアであると思う。呼吸リハビリにおいては、看護師が行う事により、排痰を促せるし、呼吸筋の機能維持にも良いし、全身状態をくまなく観察できるし、積極的に広め研修してほしいケアである。

・呼吸器をつける話

・他者に寄り添うということ

・今回のような機会を繰り返し行うことで知識が広まっていけたらと思います。

・ターミナルケアについて

・終末緩和ケアの実際の話を聞いて、とてもよかったのでこれからも、ときどき話しを聞きたいです。

③今とても困っている、悩んでいることはありますか?

・TLSのかたに対してのコミュニケーションの取り方。

・自分がからっぽになってしまう

・難しい家族との関わり方に悩んでいます。気管切開して呼吸器を装着している人が、死にたい死
にたいと訴えている。自分の思いとは別に呼吸器をつけられてしまったと言い続けています。

・人口呼吸器を装着しているけれど、どのように今後生きていけば良いか悩んでいる方に対するケア、またそのご家族のケア

・リクライニングの車いすで全身拘縮の人がDVD屋に行きたいと言いだした。しかし、そういった店は、通路が狭く、エレベーターも使いにくいビルが多いので、その方の満足させてあげたいという気持と現実のはざまで困っています。