2014年7月22日火曜日

難病ALS患者 佐々木公一さんよりひとこと

H26年1月あいあい通信(ヘルパー向けNL)100号

 皆さんは、毎週水曜日8チャンネルで「僕のいた時間」というドラマを見ていますか?このドラマは三浦春馬さん扮する23歳の青年、ALS患者という設定で熱演しています。

これまで3回が終わりましたが、ちょうど病名を告知され誤診だろうと医者にくってかかったり、主人公の気持ちが混乱している時期の内容でした。

 私は自分の告知のころを思い返し、絶望的だった日々に心中涙しながらテレビにくぎ付けになっています。
私の場合、告知後は、“そこに生きる道があるならその道をいこう、なにがあっても生きる”と思うことが自然にできましたが、現在の日本では発症してから約3割の患者さんしか呼吸器をつけていません。
近年は3割にも満たないとも聞いて、死を選択する患者さんが増えていることに心痛な思いでいます。かつて私は次のように発信したことがあります。

「すべての命は存在することに価値があります。例え体中どこも動かすことができず、目さえ閉じ、ただベッドに横たわるだけの体であっても、母であり、父であり、妻であり、夫であり、わが子なのです。かけがえのない家族であり、欠かすことのできない社会的存在なのです。私は全ての患者に、だから生きられるだけ生きてほしいと心から願います。」

18年目に入った療養生活のなかで今でもこの気持ちは全く変わりありません。三浦春馬演じる主人公、澤田拓人も「生きること」を選択するドラマ展開となりますようにと祈る気持ちで水曜日を楽しみにしています。
この間の、あいあいの皆さんへのヘルプに心からの感謝を申し上げます。
(※あいあいからは現在5名のALS患者さんのお宅に訪問介護を提供しています)